こんにちは、プロスポーツ選手も通うリハビリテーションの櫻井優司です。
現代社会に暮らす私たちにとって、自動車は大変便利で、身近な存在になりました。
しかし同時に、自動車はいつ巨大な凶器となるかもわかりません。
そういった危険と隣り合わせに生活していることを常に意識しなければ、 私たちもいつ交通事故に巻き込まれてもおかしくない現在の交通事情です。
また、地域や各公共の場での交通安全の熱心な取り組みが成果をあげ、 事故件数は減少してはいるものの、毎年、中学生以下のこどもの交通死亡事故が起きていることは、 とても悲しいことです。
警察庁による令和2年度の交通事故の統計
令和2年度交通死亡事故 警察庁統計によると、令和2年度の交通事故による死亡は全体で6352人でした。
そのうち、中学生以下のこどもが158人亡くなっています。(負傷者含まず)
状態別では、
- 歩行中…64人死亡
- 自転車乗車中…45人死亡
- 車両乗車中…35人死亡
- その他…4人死亡
となっています。
親子で取り組む交通安全
こどもの事故は、半数が家族と同伴中に発生しています。
保護者の方が気を付けていただければ、大半は防ぐことができるはずです。
お子さんと一緒にいま一度、交通ルールを見直してみましょう。
そして、お子さんに以下のことを教えてあげてください。
(以下、歩行者事故ワースト3からご紹介します。)
1.飛び出し事故 左右の安全確認をすることなく道路に飛び出してはいけません
○道路を渡るときは、必ず一旦止まって左右の安全確認をしましょう。
○道路の向こう側で友達が呼んでいても、急に飛び出してはいけません。
○あそんでいたボールを追って、道路に飛び出してはいけません。
○横断歩道や陸橋を渡りましょう。
2.車の直前・直後横断 道路を横断するとき、通行車両や駐車車両などの直前・直後を横断してはいけません
○駐車車両のかげになって、走行車両から見えません。
○車が通り過ぎたからと、すぐに横断を始めてはいけません。その後ろからも車が来ています。
3.左側通行事故 歩道のない道路を通行するときは、必ず右側を歩きましょう。
○左側を歩いていると、後方から進入してくる車両が見えません。
○右側を一列で歩きましょう。
交通事故防止5つのポイント
①「飛び出し」の防止をしっかり指導しましょう
こどもは、 一つのことに注意が向くと、周囲のことが目に入りません。
②「しっかり」見ることの意味、大切さをこどもの目の高さで指導しましょう
こどもに見える道路の様子は大人とは違います。
③通学(園)路を実際に見て確認し、安全な横断の仕方を指導しましょう
こどもは自分の位置と危険との関係の認識が未熟で直感的、感覚的に行動します。
④信号が青でも右左折車などが来ることを理解させ、常に左右の安全を確認するよう指導しましょう
こどもは「青信号は安全だ」と思いこむ傾向にあります。
⑤注意するときの「声がけ」は具体的に分かりやすくしましょう
こどもは抽象的な言葉だけでは危険を理解することができません。
大人がこどものためにできること
チャイルドシートの着用
クルマには、シートベルトをしなくても安全な場所というのはありません。
子どもにとって、おとなのシートベルトに相当する安全装備がチャイルドシートです。
警察庁とJAFが合同で実施しているチャイルドシートの使用状況調査では、 6歳未満の子どものチャイルドシート使用率は49.4%にとどまりました。
これは、運転者の約92.4%がシートベルトを着用しているのに比べると、大変低い数字と言わざるを得ません。
無料貸し出しや、購入の際の補助制度を設けている県や自治体もありますのでぜひ活用し、着用するようにしましょう。
自転車の幼児用座いすに乗せる場合
交通事故にも繋がりかねない、子どもを乗せての自転車走行は大変危険です。
以下のことを守り、周囲に細心の注意を払いましょう。
- 子どもを幼児用座椅子に乗せたら、ハンドルから絶対に手を離さない
- 子どもは最後に乗せ、最初に降ろす
- 交通法規や交通マナーを守る
反射材をつける
こどもの衣服や持ち物などに反射材をつけるなどの工夫をしましょう。
そして一番大切なことは、大人がルールを遵守することです。
こどもは大人を見て育ちます。
まず、大人が手本を示しましょう。